七年目

あの方の夢を打ち砕いてしまった日から数えて、今日で7年が経ちました

あの方が今、何処で、何方と、何をなさっていらっしゃるのか、もう何もわかりません

近寄ったり、話しかけたりしないように

ワタシにまつわる忌まわしい記憶を思い出したりしないように

今日もがんばりました

可能な限り削ぎ落とした「ワタシの最期の願い」を叶えるために、今日もなんとかがんばって、7年が過ぎました

何の役にも、誰の役にも立たないこの身体とココロではあるけれども、その全てをお捧げするとあのとき誓ったから

だから、あとできるコトはもう、消え去るコトだけです

お役に立てるコトはただ、こうやって薄っすらと消え失せていくコトだけです

忘れ去られ、想い出されるコトもなくなるよう、この奈落の底の闇淵にずっと座り込んでいます

あの方が見えなくなってしまった方を、ただぼんやりと見つめて、今日も過ぎていきました

全てをお捧げすると誓った方から、放棄され忘れ去られるコト

それがいまのワタシにできる、ただひとつの御奉公です

どうかこの先も、苦しさに負けてあの方の御心を乱してしまったりしませんように

来年の今日も、もしまだワタシが生き永らえていたなら、こうやってこっそり綴れますように

あの方を呪う者になど、堕天しませんように

あの方が、この先もずっと、大切な方々と共に幸せでありますように

<ON/OFF:永遠の刹那>

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