酔いどれオカマの流れ歌

酔いどれ女が 今夜も一人

酒場でグラスを抱いている

睫を濡らして

惚れた男に 生命を預けて

流れ流れた夜の川 男はもういない

酔いどれ女が ルージュを噛めば

さすらい暮らしの流れ舟

まぶたをくだるよ

消えた男にゃ 未練はないが

冷たいグラスに故郷が 切なく揺れるのさ

酔いどれ女の 行き着く先は

知っちゃいないさ夜鳴鳥

ねぐらもないのに

雨に濡れながら 口ずさむ歌は

酔いどれ女の流れ歌 巷の風の歌

<森本和子:酔いどれ女の流れ歌>

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