「興行」ってのを執り行ってる時点で、芸能だろうが相撲だろうがボクシングだろうが、その本質は「縁日の出店」と何ら変わらんのだ
縁日の出店の縄張りや、アガリをピンハネするシステムをちょっと考えれば、ウラでヤクザの影がチラついてるのなんて誰だって分かってるし、そんなコト分かった上で、それでもヒトビトは縁日や出店を楽しむんだろ
相撲や歌舞伎をはじめとして、この国におけるエンターテインメントの成立と発展ってのは、そういった一種あやしげで後ろ暗い連中との係わり合いなしに成立するコトはなかった
表裏一体どころか「ソレそのもの」と言っても過言ではない
だが、そういった「濁」と「清」とを併せ呑む度量こそが、「興行」とか「エンターテインメント」ってもんと向き合う上での「粋人としての態度」ってもんだ
紳助なんざどうなろうと一向に構わんが、今更「芸能と暴力団との癒着」なんてのを殊更にあげつらって、てめぇだけが高みからキレイ事吐き散らかしてるマスコミの論調が気に喰わん
連中とて、ヤクザと芸能が醸成してきた現今の「興行システム」に寄生し、その醜聞にありついて、その日のメシの種としているという時点で同じ穴の狢ではないか
否、「興行」が一種のクリエイティビティの発露であるとすれば、マスコミなど何の創造性も発揮していないという点で、明らかに格下の存在だ
なにをいまさら…
我々がこれまで楽しんできたエンターテインメントってもんの、その素性をキチンと見据えようぜ
興行ってのはさ、かつてのサーカスや縁日の見世物小屋なんかと何ら変わらぬ妖しげなモノなんだ
その妖しげなトコが魅力なのではないかょ
昨今の総合格闘技しかしらない若造どもに、たとえ語ったところでその実感を伝えるコトきわめて困難なのを承知の上であえて言うが、かつて我々の世代は、プロレスをことのほか愛した
たとえソレが「八百長」だとわかっていても、それでもプロレスを愛したのだ
あれはまさしく「ショー」であり、つまるところ「芸能」だった
そう、あれはまさしくエンターテインメントだったのだ…
コメント
お互いいい年になってしまいましたなぁ。でも心は、スカイハイ!スカイ灰にならないよう,気をつけねば・・・・。
興行については、まったく同意見。吉本興業の発展の仕方を紐解くまでもなく、興行は裏社会とのつながりで存在したのだよね。
でかねなければならない時間が迫ってきたので、プロレスについては、後で。
大人になるということは、社会の虚構に気がつき、許せるようになることかもしれないね。プロレスは虚構そのものを、非常に判りやすく示したいわば「社会の教科書」だと思う。
八百長と言う嘘で成り立っていると知りつつも、その中に真実があることを求めてしまう。いくばくかの真実を捜し求める態度。それがプロレスの正しい理解です。
それは、社会の構造と全く同じだということに、この年になって気がついたよ。若い頃は、社会常識へのアンチテーゼとして見ていた。一般社会では到底ありえない、力で解決するという方法、強いほうが正義という正義、理屈抜きで顕示的な方法で、プロレスは成立していた。ように見えた。
しかし、それは小さな箱の中で行なわれる『ガス抜き』的な要素を持つ、御伽噺だったのだ。
はっきり言えば、プロレス的、と言われることが現実社会のすべてである。教育もそうだし、政治も、経済も、国際的な話も、東京電力も、すべて。
プロレスファンが、反社会的な存在としてプロレスに追い求めたすべてが、現実の社会そのものだったんだなぁ。
「力の論理で動いてはいけません」は建前で、すべては力の論理で動いてる。
プロレス万歳!って、もう、言えない。
>ビバメヒさま
なるほどなぁ
八百長でないハズと思っていた「現実の世界」こそが、実は八百長か…
プロレスを真に愛し楽しんだのは、プロレスの八百長すらをも呑み下せる懐深い粋人で、現実世界の八百長を呑み下せるようになるコトを指して「オトナになる」と呼ぶのなら、「この八百長の世」を真に堪能するコトは、オトナじゃなけりゃできないコトなのかもしれないね
「反則もカウント5以内なら許される」という「ルールに則った反則」の存在は、ロジックの破綻したおしゃべりが大スキだった子供の頃のワタシにとって大好物だった
でも、実はこれと全く同質の「破綻したロジック」で、現実社会もそのほころびやほつれを繕ってるってゆう馬鹿馬鹿しさには、失笑を禁じえないのと同時に向ける先も判然としない怒りすら覚えるよ
この世の何かに対して、まだキレイゴトを求めて腹立ててるって時点で、ワタシは相変わらず粋人でもオトナでもないんだろう
社会だの世の中だのに妙な期待なんぞを抱いたりしないで、縁日の出店を冷やかす程度の距離感で生きていないと、いつか世の中の妙な流れに巻き込まれて、思ってもいなかった結末を迎えちゃうのかもしれないね…
もう私は、いろいろなものに過度の期待はしない。してると、腹が立って、精神衛生上悪くて仕方がないよ。騙されてるってのが普通だって言う観念で生きなけりゃって思うよ。
距離感とバランス感覚。社会に期待すれば、腹も立とうが、期待せねば大丈夫。なんてこと言いながら、俺は最近、日本共産党の姿勢に熱いものを感じて、赤旗なんて取ったりしてるんだ。読むだけでなんかすっとする。自己循環に過ぎないんだけどね。原発に関して、彼らは絶対正しいよ。